部分日食の観察方法と安全な見方!スマホやカメラでの撮影方法とは?

2020年6月21日に日本では全国で部分日食が見られますね!2019年の12月26日にも見たって人も多いのではないでしょうか?日本全国で観察できるのは2030年まで無いのだそうです。そう思うと、今回の部分日食は貴重な機会なのでぜひ見たいですね。

そこで安全に日食を見るための観察方法や撮影方法を紹介!また、どのように見る見方が安全で簡単なのでしょうか?やってはいけないことと正しい観察方法、そして日食の撮影方法を紹介します。知らないと危険なのでぜひ参考にして、神秘的な部分日食を楽しんでください。


日食の観察方法とは?

部分日食とは、太陽の一部分が月によって隠れる現象のこと。日食には3種類があります。

  • 皆既日食:太陽が全て隠れる
  • 部分日食:太陽の一部が隠れる
  • 金環日食:太陽がリング状に欠ける

ちなみに今回見られる部分日食は、南西日本に行くほど大きく欠け、沖縄などでは深い部分日食となります。東京でも三日月くらいになるとのことで、近年では大きく欠ける部分日食が見られます。

アフリカ中央部、アジア中東、インド北部、中国、台湾では金環日食が起こります!この地域にお住まいだったらぜひ金環日食を見てほしいですね。

今回の部分日食の時間はいつ?

時刻は地域によって異なりますが、おおよそ16時前後から18時くらいまで見られます。東京では17:10分に最大食を迎えます。当日の天気の具合にもよりますが、晴れて見えることを祈りたいですね。

部分日食が起きる時間 引用元:国立天文台(NAOJ)

国立天文台では6月21日の部分日食をライブ配信します!仕事や用事などで直接観察ができなくても、リアルタイムで安全に部分日食の様子を見届けることができますよ。↓

日食の観察でやってはいけないこと!

では部分日食を見る時の方法なのですが、事前に観察の準備をしていなかったり、専用器具が売り切れで手に入らなかったりしても、直接肉眼で太陽を見てはいけません

太陽からはとても強い光と熱が発せられているので、たとえ短時間であっても、目には強い刺激になり失明する危険性もあります。

またスマホのカメラ機能で日食を見たり撮影するのも絶対にダメですよ!減光対策を施さずにカメラのレンズを太陽に直接向けると、カメラ内部のセンサーが破損してしまう可能性があります。

やってはいけないこと×

  • 太陽を肉眼で直接見る
  • 望遠鏡や双眼鏡で太陽を見る
  • 紙で透かして見る
  • 下敷きやCDで見る
  • すすを付けたガラスで見る
  • 写真用フィルムを通して見る
  • サングラスやゴーグルをかけて見る
  • 日食グラスをかけて望遠鏡や双眼鏡で見る
    国立天文台のホームページ参照

日食はよくある現象ではないので、専用器具を持っていない人も多いかと思います。でも上に挙げたような身近なもので直接日食を観察することは、目を傷めるので絶対にしてはいけません専門知識がないまま自己流の方法で観察するのは、目を悪くしたり、最悪の場合失明してしまう恐れがあります。

ではどのようにして観察するのが正しいのでしょうか?

正しい日食の観察方法〇

  1. 専用の日食グラスを使って見る
  2. 望遠鏡を使って太陽投影版に太陽を映して観察する
  3. ピンホールを利用して観察する

太陽からは赤外線や紫外線などの目に有害な光線も届くので、そういったものを遮光する専用の日食グラスが必要なのです。

日食グラスをかけて観察する方法は、長時間続けて観察するとやはり目にはよくないので、太陽を直接見るのは短時間にするとよいでしょう。2と3の方法は、太陽を直接見るのではなく、映し出された太陽の像を観察する方法です。

安全で簡単に見る見方とは?

では上で挙げた正しい観察方法の中で、一番手軽に安全に観察できる見方を紹介します。日食グラスを買って直接見るのが手っ取り早いですが、珍しい現象だけに普段はお店に売っていなかったり、いつも売っていたのに売り切れで手に入らなかったなんてこともありますよね。

私も過去の日食で何軒かお店を回って、ようやく手に入れたということがあります。そのため、小さな子供とでも安全に楽しく観察できて、手軽に大人数でも楽しめる方法というと「ピンホール」を利用して観察することだと思います。ではピンホールでの観察について詳しく紹介します。

ピンホールで観察する方法

ピンホールとは針で刺したような小さな穴のこと。この小さな穴に太陽からの光を通すと、太陽の像を見ることができるのです。

ピンホールの観察は簡単!手順は上の3つ。紙などに穴を開けて太陽の影を床などに映します。薄い紙よりも、しっかりとした厚みのある段ボールなどがおすすめです。

私は以前の部分日食で日食グラスを購入し観察し感動したのですが、厚紙に穴を開けて観察するピンホールも神秘的で素敵でした。

ピンホールは家の中の窓際で観察しました。窓から入ってくる太陽の光を穴の開いた厚紙にあてて、床に欠けた太陽が映った時の感動は今でも忘れられません。飽きずに日食が終わるまで何度も見ていたのを覚えています。

余裕があったら、上のようなキャラクターや好きな形に穴を開けて、太陽の影を映してみると面白いですね! 部分日食でもふだんの太陽でも影を映して、子供と影遊びなんてのも楽しいかもしれませんね。

上の画像のように、チップスターやプリングルスなどのお菓子の箱を「ピンホール観察機」や「ピンホール投影機」というものを作成して観察している人もいます。紙よりも観察しやすそうですね。家にあったらぜひ挑戦してみてください。

このように自分で穴を開けてピンホールを作るという方法もありますが、すでに穴の開いているものを使って、太陽の影を映す方法もあります。これだと、穴を開ける手間が省けるので簡単ですね。では身近な穴の開いているものには何があるのでしょうか?

上の画像は、持っていた「カゴ」で観察したとありますね。他にも「麦わら帽子」や「リッツなどの穴の開いたお菓子」でも観察できます。穴は細かく小さめのものがよさそうですね。身近にそのようなものがもし目に付いたら、すかさず影を映して観察してみてください。

このように鏡で太陽の光を反射させて、建物の壁に太陽の影を映し出す観察方法もあります。 鏡は大きさが10センチ程度までの小さいサイズの鏡が良いです。

壁に太陽の影をきれいに映して観察するためには、投影する壁(建物)との距離が200倍くらい必要だからです。例えば、1センチの太陽の影を見たいなら、壁まで2mくらいあれば観察できるということです。

何も準備しないで簡単に観察する方法は「木漏れ日」です。木漏れ日もピンホールと同じで、葉と葉の隙間を通ったそれぞれの光が、太陽の形となって地面や建物などに映し出されます。

いつもなら、木漏れ日の映った影なんて気にもしていませんが、日食の日ばかりはついついその神秘的な現象に見入ってしまうのではないでしょうか?

部分日食の撮影方法

では日食の様子を撮影する方法にはどのようなものがあるのでしょうか?

多くの人がSNSで投稿しているように、安全で楽な方法は「ピンホール観察で映った影をスマホでパシャッ」ですね。

目にもカメラにも悪くないので、感動の瞬間を簡単に収めることができます。ただ両手がふさがってしまうので、木漏れ日の太陽の像を撮影するのがより簡単ですね!では直接太陽にカメラを向けて撮影するにはどうしたらよいでしょうか?

カメラで日食を撮影する方法

カメラ(スマホ、デジカメ)で撮影する場合に必要なものは「減光用のNDフィルター」です。NDフィルターとは太陽の明るさを減光するカメラのレンズに装着するフィルターのことです。

NDフィルターには種類が沢山あり、製品は減光率の大きさによって製品名が番号でついていますが、日食撮影用は「ND100000」とあります。ところが、お値段が約1万円とお高めで上級者向けの製品です。カメラに慣れていないと扱いが難しく、めったにない日食のためだけに購入するにはもったいないですね。

太陽の撮影では「ND10000~100000が目安だといいます。そこで以下の2種類のフィルターを重ね付けして撮影する方法があります。

おすすめのNDフィルターはこの2つ↓

この2つのフィルターをカメラのレンズに重ね付けすると、ND1000×ND16で「ND16000」となり、光量16000分の1に相当する減光効果が得られるということになります。下の動画では、NDフィルターの使い方がわかりやすく説明されていて参考になります!

一眼レフなどのカメラで撮影する場合は、三脚もあると手ぶれを防止するため撮影しやすいです。カメラで撮影する時の注意点は以下です。

カメラ撮影の注意点

  • 肉眼で太陽を見ない→日食グラスがあると撮影時に便利
  • カメラのファインダーから太陽を見ない→レンズを通しているのでより強い光が届き目に有害
  • カメラを直接太陽に向けない→カメラが熱で故障するため必ずNDフィルターを装着する
  • NDフィルターは番号の大きい製品から被写体側に装着する

やはり太陽は光が強い天体なので、肉眼で直接太陽を見てはいけません。太陽にカメラを向けても、カメラのファインダー越しからでも見てはいけませんよ。もしファインダーを覗いて撮影したい場合は、ミラーレスのEVFのカメラで撮影しましょう。それでも安全とは言い切れませんので、注意する必要があります。

日食を撮るためのより詳しいカメラ撮影の方法はケンコー・トキナーの日食を撮るから確認できますよ。ぜひ参考にしてみてください。またこれからいつどこで日食が見られるのかは、日食ナビで確認できます!

部分日食を楽しむまとめ

以上、部分日食の観察方法と安全な見方とやってはいけないこと、そしてスマホやカメラでの撮影方法について紹介しましたが、いかがでしたか?

  • 日食は肉眼で観察してはいけない→専用日食グラスを装着して観察
  • 日食レンズを使わない方法は、ピンホールを利用して観察する
  • 木漏れ日の観察が1番簡単で安全
  • 撮影は直接太陽にカメラを向けない
  • ファインダーからでも太陽を見てはいけない
  • 日食撮影はカメラのレンズにNDフィルターを装着

貴重な日食の機会にぜひあなたも部分日食を観察&撮影してみてはいかがでしょうか?


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