モーツァルトの肖像画高額落札の理由とは?本物の肖像画と絵の楽譜の真相!

今回13歳のモーツァルトの姿を描いた肖像画が、パリの競売でなんと約4億8千万円で落札!よく知っている学校の音楽室にあったモーツァルトの肖像とやはり雰囲気が違いますね。他にもモーツァルトの肖像はいくつも描かれているようですが、どんな肖像画があって、どれが一番似ているのでしょうか?

また今回の競売ではなぜそんなに高値が付いたのでしょうか?肖像画には、楽譜も一緒に描かれています。その楽譜は実在するモーツァルトの曲なのでしょうか?肖像画と絵の中の楽譜について実際の自筆譜と比較して紹介します!


モーツァルトの肖像画が沢山!?

まず、モーツァルトの肖像画には、モーツァルトが生きていた頃(1756~91年)に描かれたもの死後昔描かれた絵を参考にして書かれたものがあります。

モーツァルトが存命中の作品は?

まず存命中の1756~1791年の間にに描かれた肖像画を紹介します。モーツァルトの年齢順に見ていきたいと思います。

1763年初期、ピエートロ・アントーニョ・ロレンツォーニ制作 引用元:日本モーツァルト協会

上の画像は「大礼服を着た6歳のモーツァルト」と題された肖像画です。この大礼服は1762年に女帝マリーア・テレージアから褒美として授与された皇子の服だそうです。ピアノの前に立っている可愛らしさのあるモーツァルトの絵ですね。

そして今回パリの競売に懸けられ約4億8千万円の高値が付いた13歳の肖像画は、以下のものです。

1770年ジャンベッティーノ・チニャローリ制作 引用元:引用元:東亜日報

赤いクロックコートを着て、白いかつらを被り、ハープシコードを弾いている姿。この絵はモーツァルトの父レオポルトと一緒にイタリア全国にいる様々な音楽家からレッスンを受けながら旅をしている時期のもの。この絵はベルーナでオルガン演奏会を開いた際に、ベネチア国税庁長が感銘を受けて肖像画を依頼したものとされています。

1783年、Joseph Hickel制作 引用元:AFP BB News

上の画像はAFP BB Newsによると、2008年3月にロンドン大学キングズカレッジのクリフ・アイゼン教授が研究調査をしたところ本物と確信された肖像画。モーツァルト死後の発見となりましたが、この肖像画が描かれたのは1783年でモーツァルトが27歳の頃。

私が音楽室などで見ていたモーツァルトはもっと髪の毛がモコモコしていたような気がしていたのですが、この時期のかつらはカールが1段ですっきりとした印象ですね。

1782年頃、ヨーゼフ・ランゲ制作 引用元:日本モーツァルト協会

上の画像は「ピアノに向かうモーツァルト」で26歳ころのモーツァルトですが、ピアノの部分が全く描かれておらず未完成の作品ですね。作者のヨーゼフ・ランゲとは、宮廷劇場の俳優であり、モーツァルトの妻コンスタンツェの姉と結婚したモーツァルトの義理の兄です。実は、妻のコンスタンツェがこの絵が1番本人に似ていると証言したことで有名なのです。

1789年ドーリス・シュトック制作 引用元:wikiwand

上の画像はモーツァルトが33歳の時に、女性画家ドーリス・シュトックにより描かれた銀筆画で、最も信憑性の高い本物の肖像画です。この作品も先ほどの未完成のモーツァルトと並びよく似ているとされる作品です。モーツァルトが他界してからもこの作品をもとにして描かれた肖像画が多くあると言われています。

1790年ハン・ゲオルク・エドリンガー制作 引用元:西方見聞録

モーツァルトが1791年35歳で亡くなる1年前の34歳の時の姿。生きている間に描かれた最後の作品とされています。2005年に現在美術館にある存命中に描かれたモーツァルト肖像画の中で1番最後のものと発表されました。

ところがこの作品に対して、あまりにも老けているとか、顔が違うなどの批判がありますが、この作品が本物かどうかの具体的な説明が不足しているようですね。よく見ると、最も本人に似ていると妻に言われたランゲの未完成の作品のモーツァルトと似ているように見えます。

モーツァルト死後に描かれた作品

モーツァルトが亡くなってからも肖像画は多く残されているようです。もちろんモーツァルの時代は写真などがまだなかったので、残されていた肖像画や他の絵をもとにして想像して描いていました。その中でも1番有名な作品が以下ではないでしょうか。

1819年バーバラ・クラフト作 引用元:ウィキペディア

この画像のモーツァルトが1番かっこよくて有名な肖像画ではないかと感じます。音楽のことをそんなに詳しくない人でも、多くの人がモーツァルトと言ったら、赤いクロックコートに白いカールの付いたかつら、フリンジの付いたシャツを着ているこの姿を想像しますよね。

オーストリアに観光に行ってきた友人が、モーツァルトのチョコをお土産にくれましたが、そのチョコを包んでいた銀紙にこのモーツァルトの肖像画がデザインされていたのが印象的でした。他にもいろいろな種類のチョコを見せてもらいましたが、全てこの絵だったような気がします(笑)

モーツァルトの故郷はオーストリアのザルツブルク。友人は生家始め、モーツァルト像やおしゃれなカフェ、美しい宮殿を満喫してきたとか。やはりモーツァルトグッズにはこの肖像画が圧倒的に多かったそうです。

では今回パリの競売で高値が付いた肖像画の秘密に迫ってみたいと思います。

絵の中にある楽譜は自作譜なのか?

2008年3月に報じられた1783年Joseph Hickel作のモーツァルト27歳の肖像画には、当時約4億円の保険金が掛けられたとニュースで報道されています。モーツァルトが亡くなる前10年間の肖像画は、極めて作品数が少なく貴重であるためです。

しかし今回パリの競売で高値が付いた作品は、モーツァルトの幼少期である13歳の作品。なぜ高値が付いたのでしょうか。おそらく、絵の中にあるピアノに置かれている楽譜がモーツァルト自作の楽譜ではないかと思われたからだと考えます。

もちろん絵の中の楽譜ですから、描いたのはジャンベッティーノ・チニャローリ画家。実際のモーツァルトの直筆楽譜はこんな感じです。

左側がモーツァルトの自筆譜で曲名は「ヴァイオリン・ソナタ ト長調 作品2-5(K379)」です。右側は13歳のモーツァルトの絵の中の楽譜を拡大したものです。書いた年齢が違うとは思いますが、書体が似ていますね。やはり本人が当時自作自筆した楽譜の可能性が高いと考えられそうです。

この絵を見てモーツァルトのどの曲の楽譜なのかまでわかったらとても興味深い発見でしょうね。この絵が描かれた13歳のモーツァルトが、ベルーナで開いた演奏会でどんな曲を披露したのか聞いてみたいですね。

彼の人生や興味深い人間性、直筆の楽譜が載っている書籍があるので見てみてくださいね。↓

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今回のまとめ

以上モーツァルトの肖像画はどれが本物なのか、また今回パリの競売で落札された13歳のモーツアルトの肖像画がなぜ高額になったのかを紹介しましたが、いかがでしたか?

数多く描かれたモーツァルトの肖像画の中で、最も本物であると確証されている作品は、1789年にドーリス・シュトックにより描かれた33歳のモーツアルトの銀筆画です。そして、最もモーツァルトに似ていると言われる肖像画は、1782年頃義理兄のヨーゼフ・ランゲによって書かれた、26歳のモーツアルトがピアノに向かってうつむいている様子を描いた未完成の肖像画。

今回の競売で高値が付いた理由は、おそらく絵の中にあった楽譜が、彼の自筆譜と似ているため当時彼が作曲した自筆譜だったのではないかという可能性に高値が付いたのではないかと考えます。実際にこの絵の中の楽譜が研究され明らかになるのを期待したい思います。


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