中国の湖北省武漢市で発症した新型コロナウイルスによると思われる新型肺炎が拡大しています。感染者数は連日増えており、ウイルスの変異の可能性や世界的に拡散する不安が懸念されています。
そこで、まだ不明な部分も多い新型肺炎について、もしかかったらどんな症状が現れるのか?そしてウイルスの潜伏期間はどのくらいなのかを解説。また、治療薬がなく人から人への感染が確認された今、感染を予防するにはどのような方法があるのかを紹介します。
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新型肺炎についてわかっていること
新型肺炎は、中国の武漢で集団感染が広がっている「新型コロナウイルス」によって発症する肺炎です。
コロナウイルスはこれまで6種類確認されています。そのうちの4種類は風邪のウイルス、2種類は動物から感染し重症な呼吸器疾患を引き起こすSARSとMARSです。そして今回新たなコロナウイルスが現れたというわけです。
国立感染研究所 人に感染するコロナウイルスにて詳しい情報を確認することができます。
潜伏期間は2~14日程度と発表されています。中国の国家衛生健康委員会の専門家グループのメンバーは、ウイルスの潜伏期間は、現在の病例から平均10日前後。長くて14日であると述べています。
新型コロナウイルスは昔流行したSARSとMARSに比べると、感染力がそれほど強くないと言われてます。ところが、ここに来て感染者の初期症状が軽いことや潜伏期間にも感染が広まっている現状から、感染力が強まっているのではないかと言われています。
ワクチンや治療薬が開発されていないこと、ウイルスが今後変異する可能性を考えると、この先どうなるのかまだまだ油断できない状況です。現在(2020年2月3日)確認されている新型肺炎の状況は以下です。
- 人から人へ感染する
- 感染源は海鮮市場で売られてい野生動物と推測
- 症状は発熱・咳・息苦しさ・肺炎
- 感染しても無症状の場合もある
- 武漢市外への交通機関が閉鎖
- 中国人の海外への団体旅行が1月27日から禁止
- 日本政府は2月1日から新型肺炎を「指定感染症」として施行
- WHOが「緊急事態」宣言
より具体的な現況は内閣官房ホームページから確認することができます。
中国は対策を強化していますが、対応が遅れてしまったことは否めず、診断や治療が追いついていない状況です。中国の衛生当局によると、中国国内の感染者は2002年に流行したSARSの感染者5327人を上回り、新型肺炎の感染が加速していると報告しています。
武漢市で新型肺炎に感染した家族や医療従事者が次々に感染したことから、咳やくしゃみによる飛沫感染そして30分以上一緒に過ごすなどの接触感染でウイルスが移る可能性が高いです。
厚生労働省によると、新型肺炎に感染し発症すると、発熱、咳、痰、全身の倦怠感、胸部痛などが報告されています。重症化すると呼吸困難となることがあります。発症の初期は喉の痛みはあまりないようですが、痰を出そうと咳を繰り返すことで炎症を起こす場合があります。
基本的には発熱や咳などの風邪のような症状が現れるとのことですが、特に免疫力の弱いお年寄りや乳幼児、持病のある人が感染すると重症化する恐れがあります。
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新型肺炎のワクチンや治療薬はまだ開発されておらず、開発には数年かかるのだそうです。そのため、新型肺炎に感染しないよう防ぐことが何よりも重要ですね。では新型肺炎を予防する方法には何があるのでしょうか?
新型肺炎を予防するには?
感染源は中国湖北省武漢市にある海鮮市場で売られていた野生動物であると報道されていますが、現時点では確定されたわけではなくその可能性が高いとされています。しかし、この海鮮市場に行ったことがなく、発症者との接触のなかった人も中国国内で感染しています。
そのため、感染源はまだはっきりとわかっていませんが、武漢市を起点に感染者が拡大していることから、言うまでもなくしばらくは武漢市へ行かないことが何よりの予防となります。
また、武漢市に行ってきた人や観光客に接触した場合も感染している可能性があるで、症状が出ていなくてもその後の健康状態に注意する必要があります。
今のところ、抗インフルエンザ薬のような治療薬や感染を防ぐワクチンもないことから、感染した場合は、安静にして体力の回復を待ち、熱や咳などの症状を和らげていく「対症療法」が中心だと述べられています。(東北医科薬科大の賀来満夫特任教授(感染症学))
このため、持病のある人は重症化することがあるので、国はマスク着用や咳エチケット、手洗いなどの通常の感染対策を徹底するよう喚起しています。
予防する方法
- 中国湖北省武漢市に行かない。
- 手をこまめに洗う。
- 咳のエチケットを守る。
- 外出時や人ごみの多い場所でのマスク着用。
- 出先で洗っていない手で顔を極力触らない。
- 中国在住の場合は、動物との接触や生肉を食べるのを控える。
現時点で日本国内で感染が拡大する兆候はないとのことですが、空港では厳戒態勢がしかれています。2月1日から新型肺炎を「指定感染症」として扱われるため、日本入国時に感染している人は入国を拒否することができます。この時期インフルエンザも流行しているので、いつもの通り手洗いうがい、マスク着用を心掛け、咳エチケットを守るようにしましょう。
内閣官房ホームページの新型コロナウイルス感染症の対応についてでは、現時点での国内外の発生状況、政府から国民へのメッセージ、どのように対策すればよいのかを具体的に知ることができます。
新型肺炎のまとめ
以上、新型肺炎に関する症状と潜伏期間についてと予防する方法を紹介しましたが、いかがでしたか?
新型コロナウイルスは感染しながら、変異する可能性があると懸念されています。そのため現在の発症している人の症状と今後変わる可能性もあり、油断できない状況が続くと思われます。ニュースなどで正しい情報を把握し、感染しないよう予防に努めていきましょう。
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